E-CELL2 User's Manual



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ある一つの種のゲノムは遺伝子の総体であり、生命の設計図と言えますが、 設計図を見るだけでは、生命現象を真に理解することはできません。生体 内で様々な化学反応が協調して起こることによって、生命は維持されます。 その意味で、代謝やシグナル伝達といった化学反応の経路がどのように 構築されているか知ることは、生命現象の設計図を書き起こすことを意味 します。しかし、単に代謝経路やシグナル伝達を図にするだけでは、生命 全体の意味を理解することは出来ません。複雑に絡み合うこれらの経路が 動的にどのように振舞うかを分析するには、個々の化学反応を積み上げて 細胞をモデルとして再構築し、シミュレーションによって理解するという 作業が必須になります。

E-CELL Simulation Environmentは、全細胞シミュレーション を可能にするためのシミュレーション環境です。代謝系、シグナル伝達、 遺伝子発現といった生体内の様々な現象を取り扱えなければ、細胞を丸ごと シミュレーションの対象とすることはできないため、非常に自由度が高い、 汎用化された設計がされています。E-CELL Simulation Environmentには オープンソース・プロジェクト( http://www.e-cell.org)の3つのブランチ があり、E-CELL1とE-CELL3は慶應義塾大学生命情報研究室が主に開発を 進めています。今回ご紹介するE-CELL2は、慶應義塾大学生命情報研究室と、 三井情報開発(株)が主体となって開発を進めていて、MS-Windows上での E-CELL Simulation Environmentの提供を、プロジェクトの目的の一つと しています。それでは、E-CELL2の世界を探検するために、あなたのPCの 上に環境を構築していきましょう。



第1章 インストールの手引き
第2章 チュートリアル
第3章 基本操作
第4章 ルールファイルの作成
第5章 ユーザー定義リアクターの作成

リリースノート


E-CELL2 User's Manual
Last Update $Date: 2002/07/16 16:45:42 $.
Copyright: Keio University and Mitsui Knowledge Industry Co., Ltd. 2002